運転開始から四十年を超えた関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転延長を巡り、原子力規制委員会の審査対応をしていた同社課長職の四十代男性が四月に自殺し、敦賀労働基準監督署が労災認定していたことが分かった。一カ月の残業が最大二百時間に達することもあり、労基署は過労自殺と判断した。 男性は「管理監督者」に当たるとされ、労働基準法で定める労働時間の制限は受けない。ただ会社側は残業時間や健康状態を把握、配慮する義務がある。二基は当時、七月七日の期限までに規制委の審査手続きを終えなければ廃炉が濃厚で、関係者によると、男性は極度の繁忙状態にあった。