うわさはまたたく間に広がった。 ドイツ東部ザクセン州ケムニッツで8月26日、男性が刺殺される事件があった。数時間のうちに「犯人は性的暴行を働いた移民」とする情報がソーシャルメディアで多数の人にシェアされた。やがて「死者は2人」とされ、移民に暴行を受けたとされる女性たちの写真が拡散された。 実際には性的暴行は起きておらず、うわさの大部分は事実と異なっていたが、もはや関係なかった。怒りはネット上にとどまらず、すぐに現実の世界にも及んだ。ほどなく、人口25万のケムニッツは移民排斥デモの中心地となり、ナチス式敬礼をする参加者や路上で暴徒化する群集など、背筋が寒くなるような画像が出回った。 殺されたのは35歳のキューバ系ドイツ人、ダニエル・Hさん(ドイツのメディアは慣例として犠牲者の氏名を伏せている)だった。翌27日、事件に抗議するために7500人が集まり、「ケムニッツはザクセン人のもの、外国人は出
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