【ソウル=牧野愛博】韓国農林水産食品省は1日、中国から白菜100トンなどを10月中に緊急輸入すると発表した。韓国では今夏の猛暑と多雨の影響で、白菜の作況が最悪の状態。11月から本格的に始まるキムチ作りに悪影響が出ることを懸念した措置だ。 白菜のほか、大根50トンも輸入する。白菜27%、大根30%に設定されている関税は一時的に適用しない。同省によれば、中国産の白菜5万株を10月初めに輸入する韓国の大手流通業者も現れたという。 同省などによれば、大手工場によるキムチ作りが始まった9月末から白菜などの値段が暴騰。最近の白菜1株あたりの最高値は約1万4千ウォン(約千円)で、昨年の数倍から10倍近くになったという。 韓国では現在、食卓に欠かせない「キムチ」が「金チ」と呼ばれている状態。同省は、価格の高騰状態が10月中旬ぐらいまで続くとし、「国内の状況を見ながら、追加の輸入も考えたい」としている