クオリティランド 作者: マルク=ウヴェ・クリング,森内薫出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/08/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る17年のドイツSF大賞の一位作品である。ドイツの、それもSFはあまり翻訳されないのだが、3年前に同じく河出書房から監視社会物のドイツSF『ドローンランド』が出ており、妙な符合を感じる(編集者がランドが好きなだけかもしれない)。 で、ドイツSF大賞第一位とはいっても、帯に書かれている「AIとアルゴリズムが管理する格付け社会」とか、「食事も音楽も恋人もすべては決定されている」とか、こういった管理社会物の設定ではありふれすぎている。うーんいや悪かないけど、今さらそれを小説でド直球でやるのはどうなんだろうなあ……と思いながら読み始めたのだが、実際は管理社会を舞台にした風刺コメディといった内容であり、めっぽうおもしろく読んだ。コテコテの管
![恋人から食事、命の価値までアルゴリズムで決定されるディストピア・コメディ──『クオリティランド』 - 基本読書](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5d2e4d75f02eba2dae207eabf1889d196928d97f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F412HZ4Ik3hL.jpg)