2017 - 03 - 03 私は知っている 大切なもの 頭の中 私は知っている いつも近くで見てたから あなたや君を知っている 私は知っている 五時の鐘が鳴るまで校庭で時間をつぶしていた君を お楽しみ会に参加しなかった君を 給食費のことで先生と話していた君を 「楽しみだ」と言ったのに転校前日に「行きたくない」と泣いた君を 私は知っている 喧嘩ばかりだった両親の仲を取り持っていた君を 家の鍵を首にかけ家事を押し付けられていた君を 気が触れたと噂されていた近所の老婆に挨拶をする君を ゲームのコントローラーを持つ友人の応援ばかりしていた君を 私は知っている オモチャ売り場で一度も駄々をこねなかった君を 劇の配役よりも小道具作りに精を出していた君を お弁当を隠して食べていた君を ローレル指数を気にしていた君を 私は知っている 毎回遠足を休んでいた君を 親の秘密を背負わされた君を のけ者にされて笑