ブックマーク / yoshitakaoka.hatenablog.com (2)

  • 私は知っている - 想像は終わらない

    2017 - 03 - 03 私は知っている 大切なもの 頭の中 私は知っている いつも近くで見てたから あなたや君を知っている 私は知っている 五時の鐘が鳴るまで校庭で時間をつぶしていた君を お楽しみ会に参加しなかった君を 給費のことで先生と話していた君を 「楽しみだ」と言ったのに転校前日に「行きたくない」と泣いた君を 私は知っている 喧嘩ばかりだった両親の仲を取り持っていた君を 家の鍵を首にかけ家事を押し付けられていた君を 気が触れたと噂されていた近所の老婆に挨拶をする君を ゲームのコントローラーを持つ友人の応援ばかりしていた君を 私は知っている オモチャ売り場で一度も駄々をこねなかった君を 劇の配役よりも小道具作りに精を出していた君を お弁当を隠してべていた君を ローレル指数を気にしていた君を 私は知っている 毎回遠足を休んでいた君を 親の秘密を背負わされた君を のけ者にされて笑

    私は知っている - 想像は終わらない
    hxhlav1112
    hxhlav1112 2017/07/15
    あなた、とは、あなたのこと、書き方/素敵な文章でした。ありがとう
  • 白いアルバム - 想像は終わらない

    「明日、仕事がないやつは朝までな」 テーブルの上にビールを置いたコースケは、母屋に向けて手を合わせ、いつものように白い歯を見せた。 亡くなったツヨシの爺さんの意向により、親族席に座ったコースケは、式の間中ずっと泣いていた。 小学校から付き合いのある彼の泣き顔を見たのは、その時が初めてだった。 「九十二歳、大往生だよ」 コースケからビールを受け取ったツヨシは、一度上に目をやって、タバコに火をつけた。 「間違いない、大往生だ」 ケイゴは回ってきたビールを横のリーダーに渡し、レモンティーのペットボトルを開けてから落書きだらけの壁をさすった。 「こんなに自由になんもかんもやらしてもらってな、正直、お前の爺さんには頭が上がらねーよ。俺ら全員、土下座もんだよ、当に」 リーダーの言う通り、ツヨシの爺さんにはいくら感謝してもしきれない。 みかん畑を持つツヨシの家の敷地内にある、作業用のプレハブ小屋。 爺

    白いアルバム - 想像は終わらない
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