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ブックマーク / psichiatra.blogspot.com (3)

  • とりあえず俺と踊ろう: それは本当に物盗られ妄想ですか……?

    2015年3月31日 それは当に物盗られ妄想ですか……? ある日、一人暮らしの高齢女性が、離れた所に住む息子さんに連れられてやって来た。問診票には「妄想を言う」と書いてある。 息子さんによると、最近になって電話で「小屋の中のものを盗まれる」などと言うようになったそうだ。泥棒する奴なんかいないと何度言い聞かせても、人は頑なに「盗まれた」と繰り返した。それでついに、これは精神科に連れて行った方が良いということになった。 診察室で実際に女性の話を聞いてみると、なんだか妄想っぽさがない。この感覚の説明は難しいが、敢えて言えば「都合の良い決めつけ」がない。例えば、「いつ盗られたことに気づいたのか」という質問にはきちんと答えられるのに、「犯人の目星はあるか」という問いには「さっぱり分からない」と言う。物盗られ妄想の人だと、これが逆になる印象がある。「現場を見たわけじゃないが、盗んだのはアイツだ

  • これぞ狂気! 『封印されたアダルトビデオ』

    俺はアダルト・ビデオを客として借りたことがない。「客として」というのは、経済学部生時代にビデオレンタル店でバイトしていて、営業時間が終了してからアダルトビデオを一、二借りて帰っていたからだ。当時はまだVHSの時代で、バッグの中でビデオがかさばっていたことを思い出す。 それはともかく、書である。なぜかAmazonで見つけてしまい、思わず買ってしまった。内容は面白いが、文章量は多くなくわりと短時間に読み終える。 封印されたAVが、その理由とともに紹介されている。封印されているので、当然観ることはできない、はずだ。著者がAV関係者を辿って観ることができたものもあるが、そうでないものもある。なかなか刺激的な話も多いが、読後感は決して良くない。いくつか紹介しよう。 「封印」といってまず思い浮かべるのが、呪い系だ。『封印された死者追悼AV』というものがあるのだが、その内容が非常に過激、というか罰あ

    これぞ狂気! 『封印されたアダルトビデオ』
  • とりあえず俺と踊ろう: てんかん患者と運転免許

    2012年4月13日 てんかん患者と運転免許 てんかん患者には運転免許を一律に発行せず、またすでに発行しているものでも全て剥奪せよ、という極端な意見があり、これは明らかに無知が原因なのだが、言っている人らは無知を認めず、またてんかんについて知ろうともしない。それに対して、てんかん患者から運転免許を剥奪するのは疾患差別だという反論もあって、これはこれでちょっとピントはずれである。 まず結論から先に書くと、てんかん患者の運転免許に関しては人の自主返上に任せ、そのうえで起きた事故に関しててんかん発作(初発以外)は免責の要件とならない、とするのが最も良いと思われる。当初は条件次第で剥奪やむなしと考えていたが、いろいろ考えているうちにこの結論に達した。以下、最初にてんかんに関する一般的な誤解と、それを修正するための知識を『現代臨床精神医学』と『専門医をめざす人の精神医学』を参考にしながら述べて

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