【概要】 台湾中央研究院の研究者を中心とする国際研究チームは、サッカーボールのような形を持つ「C60 フラーレン」という炭素質のダスト (塵) を、おおいぬ座にある惑星状星雲 M1-11 (地球からの距離 6800 光年) で検出しました。惑星状星雲は恒星が滅び行く姿の一つです。研究チームは、M1-11 は元の恒星の質量が太陽と同程度であることや、惑星状星雲に進化してからわずか 1000 年ほどしか経っていないこと、11 元素の正確な組成比を明らかにしました。このように C60 が生成された現場の物理状態を定量的に明らかにしたのは、本研究が初めてです。C60 が宇宙空間においてどのような環境で生成されるのかは謎のベールに包まれています。本研究成果は、赤外線天文衛星「あかり」と岡山天体物理観測所 188 cm 望遠鏡、すばる望遠鏡で取得された赤外線から可視光までの広い波長域の観測データをつか
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