レオナルド・ダ・ヴィンチ 『授乳の聖母』 前回に引き続いて事件へのコメントを紹介する。あわせてメルカード一家のその後についても簡単に触れた。 b. アジア系や黒人やヒスパニックの低所得階層 白人のコミュニティのa.集団とb.集団に対する態度には大きな違いがある。メルカード一家はb.集団に所属しており、これが事件に微妙な影を落としているとコメントしている人もいる。 宗教はさらに微妙な問題である。メルカード一家はセブンスデーアドベンティスト派(の分派のひとつ)の信徒だ。メシアの再臨を教義の中心とする一派で、リチャードソン市に教会を持っている。信者はほぼすべてペルーや南米諸国のスペイン語を母語とする人々だ。 今回の事件に宗教が直接絡んでいるわけではない。ただ警察や検察や児童福祉局の低所得ヒスパニック系住民へのいささか雑な態度と、それに対抗するヒスパニック系の教会組織の綱引きはハッキリと存在する。