医師からつまようじを足にあてられ、痛覚の検査を受ける男性=24日午前11時11分、熊本県天草市、岩下毅撮影水俣病救済の対象地域 国の水俣病被害者救済策の対象地域から外れている熊本県天草地方で、水俣病の検診を受けた住民の症状が、対象地域内の同県水俣市などの住民と酷似していることがわかった。潜在被害を掘り起こす集団検診に取り組む民間医師らと朝日新聞社が共同で約700人の検診記録を分析した。 水俣病の救済策は一定の症状がある人に一時金210万円などを支給するもので、原則として地域や年齢で対象が限定される。国は7月末で申請を締め切る方針だが、今回の集計は、対象地域の「線引き」が実態に即していないことを示し、救済策の根本的欠陥を突きつける結果といえる。 集計したのは、2005年1月〜10年6月に民間医師による水俣病かどうかを調べる検診を受けた天草住民728人分の記録。「手足のしびれ」「痛みを感