麻生首相(手前)と舛添厚生労働相=28日午前、国会内での参院予算委員会、河合博司撮影 麻生首相は28日、自ら検討を指示した厚生労働省の分割・再編について「最初からこだわっていない」と述べ、具体案づくりには踏み込まない考えを明らかにした。自民党内や関係閣僚の異論や反発に配慮したものとみられる。支持率低下を招いた「政権迷走」の再現で、衆院解散・総選挙を控えた首相の求心力にも影響しかねない情勢だ。 首相は記者団に「国民の安心安全の立場に立って再編の検討をしたらどうですかという話をした」と述べ、「分割ありき」の指示ではないと説明。28日、官邸を訪れた自民党の細田博之幹事長らには「(厚労省分割の検討を)やろうと言った覚えはない」と述べたという。 首相は総選挙での自民党のマニフェストへの盛り込みも視野に、19日の経済財政諮問会議で厚労省の分割・再編の検討を指示していたが、29日までに予定されてい