まえがきこんにちは。漫画家の矢野トシノリです。 今は特定の出版社で連載せずにSNSで個人連載して生活してる漫画家です。この文章は最近知り合った新人の子に向けた内向けの文章なのですが、昨今の問題から迷う人に少しでも指針になればと思い公開することにしました。 あくまで私見と伝聞によるものですが 一応商業での連載(商業単行本発刊15冊)、個人での活動を続けている プロ活動歴15年の感覚なので参考にしていただければ幸いです 商業連載と個人連載の違いお金編【原稿料】 商業…1ページ8000円〜10000円が平均 最近では高額化の傾向。 個人…0円 当然ながら描いただけではお金にはならない。 【収入源】 商業…上記の原稿料+単行本印税(価格の10%) 大手だと電子の単話売り、広告費などもあるが 基本は上の2つのみ。 会社から支払われる。 原稿料はアシスタント代に消えることが多いので 実際のところ単行本
講談社が週刊で発行する青年漫画雑誌「週刊ヤングマガジン」が新連載・初掲載された場合の原稿料や連載に関する流れなどを1月5日発売の同誌に掲載した。 公開された原稿料はモノクロ1ページあたりで14300円(税込)以上、カラーページでは1ページあたり28800円(税込)以上として、他にも同誌が手がけるWebコミック配信サイト「ヤンマガWeb」や「月刊ヤングマガジン」、講談社発のWebコミック配信サイト「コミックDAYS」の原稿料もあわせて公開した。 漫画業界で出版社が原稿料を公開することは異例のことで、昨年11月にも大手出版社である集英社「週刊少年ジャンプ」が他雑誌連載経験者を対象とした連載・掲載説明会で原稿料や連載までの過程を公開し、話題を集めた。 今回の発表に関してヤングマガジンの編集者は 「作家の皆さんがヤングマガジンに興味を持つきっかけになればと思い、原稿料を公開することを決定いたしまし
文/阿部裕華 編集/TAITAI 「すべて個人の見解で、何かを代表するものではございません」 東京ビッグサイトのレセプションホール半面で開催された本トークショー。開演時間には、おそらくコミケという戦場で戦いを終えた猛者たちで300を超える席がほとんど埋まっていた。そんななか、最初に登壇したのは某出版社(建前上、いちおう伏せてるらしい?)で『Dr.マシリト 最強漫画術』の編集を担当した齋藤氏。 注意事項に加え、「本日の内容はすべて個人の見解ですので、何かを代表するものではございません」と強く念を押し、早速会場の笑いを誘った。場の空気が温まったところで、サラッと会場内へ入ってくる鳥嶋氏、霜月氏、筆谷氏に会場から大きな拍手が送られる。 ここでまずは登壇者の自己紹介へ。 鳥嶋和彦氏(以下、鳥嶋): 初めまして。この本(『Dr.マシリト 最強漫画術』)の著者、Dr.マシリトこと鳥嶋和彦です。去年の1
漫画『小悪魔教師サイコ』の作画を担当する・合田蛍冬さんが、同漫画を出版する「ぶんか社」に対して3円の賠償を求める訴訟を提起したことが分かりました。同漫画は電子書籍プラットフォーム「ピッコマ」の年間人気ランキングで3位にランクインするなどの人気作ですが、同時期に別の出版社から同一原作を使った同一タイトルの漫画が出版され、トラブルが発生していました。 左:合田蛍冬さん作画の「小悪魔教師サイコ」、右:高野ヒノさん作画の「小悪魔教師サイコ」(ともに原作:三石メガネさん) 『小悪魔教師サイコ』とは―― 三石メガネさん原作の小説『小悪魔教師サイコ』は、「高校教師をいじめで入院に追い込んだ高校生たちにのもとに、美人教師・葛西心春が赴任してくる。しかし実は葛西先生はサイコパスだった」――というストーリー。 e-Storyアプリ「peep(ピープ)」で、タップする度に一口サイズのテキストが表示されるチャット
2021年、コミック市場全体は前年よりも633億円、10.3%増。 紙の雑誌が11%減、紙のコミックスが0.4%増、電子が20.39%増。 そして、出版全体の4割をコミックが担ってるという規模になりました。 各出版社のサイト・アプリでの無料配信や連載もあるし、実質規模はさらに多いのかも。 ということで、出版月報2022年2月号、特集「コミック市場2021」に掲載されたデータなどより。 2021年の簡単なまとめ コミック市場全体の販売額はさらに増え、史上最高額を更新 鬼滅が終わっても、全体の売り上げは伸びた 電子は増加が続き、2021年から694億円もの増加 電子の増分だけで、紙の雑誌全ての売り上げよりも多い 電子のレーベルも増加が続いてる 完全に電子が主力に。だが、紙で売れてる作品もある 返品率は微増 紙の漫画雑誌は、さらに下がり続けてる。前年比13.6%減。販売部数は最大時の十分の一。(
トップ > キーパーソンインタビュー > 株式会社ブックウォーカー 代表取締役社長 橋場 一郎氏が語る 「電子書籍が鍵となった出版業界の再興と面白い作品が生み出される世の中にかける想い」 『エンタメ人』がお届けする、エンタメ業界のトッププロデューサー/経営者へのインタビュー連載。エンタメ業界へ転職を考えている方へ向けて、エンタメへの想いから現在の業界動向まで伺っていく。第33回は、KADOKAWAの子会社であり、電子書籍全般に関する事業を第一線で牽引するデジタル戦略カンパニーを取り上げる。(編集部) プロフィール 橋場 一郎 (ハシバ イチロウ) 株式会社ブックウォーカー 代表取締役社長 2012年1月に株式会社角川コンテンツゲート(現ブックウォーカー)に入社。電子書籍関連ビジネスの企画から開発まで担当する。2019年6月に代表取締役就任。2020年4月よりKADOKAWA兼務(デジタル事
mhidakaです。 #技術書典 9も終わって商業出版のお誘いもある出展者さんも多いと思うので今回は著者目線での契約ケーススタディをご紹介します。評判がよかったら追記したりしようかな。 対象としている書籍は技術書です。技術書は発行部数も桁違いに少なく書店でもマイナージャンルです。一般的なコミックや小説、新書はあてはまらないと思います。読み物としてお楽しみください。 誤字脱字、内容のあやまりなどあれば教えて下さい。修正すると思います。 契約とは何かはじめに契約とは契約する甲・乙の両者にメリットがあって成り立つものです。相互のメリットがデメリットを上回るように取り決めて合意に至るという点が肝要です。自由意志に基づくので、どちらかが何かを強要するものではありません。強要されている・デメリットが勝る、そう感じたら契約しないという選択肢を思い出してください。 メリット・デメリットについて著者は把握し
ライトノベル『How NOT to Summon a Demon Lord(異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術)』英語翻訳版/画像はAmazonから POPなポイントを3行で 米AmazonでKindle版のラノベ、漫画の発売停止が相次ぐ 『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』『ノーゲーム・ノーライフ』など Amazon側からの予告はなく発売停止に アメリカのAmazonのサイト(amazon.com)で、Kindle版のライトノベルや漫画の発売停止が相次いでいる。 記事公開時点で発売停止が確認されているタイトルは以下の通り。 Amazon.comでの発売停止タイトル一覧(日本語表記) 出版社:J-Novel Club 『ありふれた職業で世界最強』 -(ライトノベル) 『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』 -(ライトノベル) 『異世界混浴物語』 -(ライトノベル) 『世界の闇と戦う秘密結社が無いから
「止まらない本離れ」「街から本屋が消える」……。暗い話が目立つ出版業界だが、そんな“衰退論”を覆そうとする人々がいる。顧客が本に出合う場を変え、出合い方を変え、出合う意味までも根本から考え直す。そこには他業界にとっても価値がある、人口減時代に生き残るマーケティングのヒントがある。 2020年1月31日~2月1日の2日間、東京・二子玉川駅直結の商業ビルに挟まれた半屋外広場「二子玉川ライズ ガレリア」が、大勢の人でごった返した。建物の間を冷たい風が吹き抜ける中にもかかわらず、来場者は昼から夜まで途絶えない。目当てにしているのは、その場に集まった40店の「本屋」だ。 このイベント「二子玉川 本屋博」は、二子玉川の蔦屋家電を中心とする実行委員会が、独自の選書や販売の工夫で知られる全国の書店の協力を経て初めて実現したもの。出店者はブックオフコーポレーションが展開する「青山ブックセンター」のような有名
市場成長が続く電子書籍で、ブロックチェーンを活用した新しい流通システムの開発が進められている。新システムで技術的に可能になるのが、電子書店がサービスを停止した場合の購入済みコンテンツの保護と、電子書籍の2次流通(中古売買)だ。 2018年度の電子書籍市場は3122億円(前年度比12.2%増)。このうち電子コミックが2387億円(同29.3%増)と8割を占める(インプレス総合研究所調べ)。電子雑誌の296億円(同6%減)、文芸・実用書・写真集など439億円(同10.8%増)となっており、電子コミックが市場成長を牽引している。 電子コミックでは、17年度には海賊版漫画サイトの「漫画村」が大きな社会問題となった。現在、サイトは閉鎖されて運営者も逮捕されたが、被害額は3200億円(一般社団法人コンテンツ流通促進機構の試算)に上るとされる。 しかし、海賊版サイトへの対策強化が奏功したほか、業界関係者
出版科学研究所によると、2019年1~12月の出版市場は紙と電子を合わせると同0・2%増の成長に転じた。同調査で前年を超えたのは04年(0・7%増)を除くと出版市場の縮小が始まる前年の1996年以来のこと。紙の書籍・雑誌は前年比4・3%減となったが、電子が同23・9%増と大幅に伸長した。紙と電子を合わせた販売額は1兆5432億円、電子の占有率は前年より3・8ポイント上昇し19・9%と2割に達するまで拡大している。 紙の書籍・雑誌販売額は1兆2360億円(同4・3%減)。このうち書籍は6723億円(同3・8%減)、雑誌は5637億円(同4・9%減)。一方、電子出版は3072億円(同23・9%増)と調査史上初めて3000億円台に乗った。 電子コミックは3割増に 電子出版の内訳は、電子コミックが2593億円(同29・5%増)、文字ものを中心とした電子書籍が349億円(同8・7%増)、電子雑誌が1
竹村さん(竹書房)の「品切れ重版未定とは品切れじゃないんだよ」は端的に言って間違ってるんだけど運用的には間違ってなくて、でも小零細はちょっと違うんじゃないかと思った点と、在庫情報の業界標準を作ろうとした取り組み、2017年春のamazonショック、及び、一部大手における「品切・重版未定」の考え方について 今回も、ちょっと長いです。すみません。 竹書房、勢いありますよね。飯田橋駅至近のビル、何回も壊されても不死鳥のように蘇るという。儲かってんだろうなあ。羨ましいです。 すごく端的に書くと、竹村さんのおっしゃる「品切れ重版未定とは品切れじゃないんだよ」は、在庫ステータス(詳細後述)の解釈としては間違ってると思います。なぜなら在庫ステータス[33:品切・重版未定]は30番代なので「出庫不可」が原則だから。ですが、運用から見ると簡単に間違ってるとは言えないのではないか、とも思っています。 今回は、
字面で見るとそんなに不思議な言葉ではないと思うんですよ、品切れ重版未定。 全然知らなくても日本語的に品切れてて重版する予定もないんだなーと解釈してくれると思うし、それで間違ってはいないです。 でもですね、これが実務的にはそうでもないんです。 だって本当は品切れてないんだもん。 あ、最初に自分の立場を説明しておくと、20年前に竹書房っていう中くらいの出版社(だいたい売り上げ的に30〜40位くらいだと思われます)に編集として入って途中で電子書籍黎明期の立ち上げに関わり4年前、急に紙も含めた営業を全部みましょーと思いたってこうだったらいいのになー、というのを無邪気にやってたら今に至ってる感じです。おかげさまで竹書房、苦しい市場のなかでもぼちぼちやれておりますのでそんなに間違っていないかなあ、と。 ので、これは竹書房という出版社で最近営業に関わった素人から見る一面的な見方にすぎません。それは違う、
「著者から後書きに名前を入れていいか聞かれることはありますが、誤植が後で見つかったらと思うと怖いですね」。引用部分を探す苦労、事実確認はどこまでするか…出版の分野で活躍する校正・校閲者の方々に聞きました。... 「これは会社の財産ですね。ぜひ公開してほしい」 「校閲者や司書は泣いて喜ぶと思いますよ」 毎日新聞の校閲センター内で共有しているインターネットサイトのリンク集のことです。私たちの仕事に合わせて作ってきたので一般にどこまで役に立つか分かりませんが、そのような声をいただいたため、どなたでもアクセスできる部分などを公開することにしました。 このリンク集の始まりは2009年ごろ。米国の雇用統計や消費者物価指数など、一から調べると手間がかかる経済関係の情報を早く調べるためでした。そこからスポーツなどデータが豊富に使われる記事などでもリンクがまとまってあれば便利だということで徐々に分野が広がり
《この記事は約 13 分で読めます(1分で600字計算)》 株式会社Jコミックテラスが運営する「マンガ図書館Z」は、過去に実業之日本社から出版された作品で、現時点では紙・電子ともに販売されていないものを収集、無料配信する実証実験を2018年8月から開始した(発表時の記事)。実験開始から数カ月経った時点で、取締役会長でマンガ家の赤松健氏と佐藤美佳氏(現:Jコミックテラス代表取締役社長)に、改めて話を伺った。 作家への連絡はすべて「封書」で ―― まず、作品数など、実証実験の進捗についてお聞かせください。 佐藤 現状で106作品が集まってきており、許諾がおりて公開に至っているのが33冊です。(編注:2018年10月18日時点の数字) 赤松 意外だったのが、辻真先先生や赤松光夫先生のようなご高齢の作家の方が許諾をしてくださったことです。 ―― 連絡はメールなどではないわけですよね? お電話とか?
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