自炊は空き時間を見つけて少しずつ進めている。想像するほど効率のよい作業ではなく、また自炊した書物を再読する機会も、そんなにあるわけではない。ただし利点があるとすれば、検索可能になることである。出典がページまで特定できるのは、ありがたいことだ。OCR精度が100%ではないので、検索漏れが不可避といった限界はあるにせよ。 今回のタイトルに掲げた「自炊の余禄」とはそういう意味で、可能な限り出典をページまで含めて示したいと思う。 * * * 「創作ができる人」と「できない人」の違いは何だろうと、ずっと考えている。私は「できない人」だ。また圧倒的多数が、そうだと思う。「才能のある人」と「ない人」と言い換えることもできる。それを言っちゃあおしめえよ、というやつだが。 多読したからといって、創作ができるようになるとは限らない。物語の構造分析やパターン分類をやっても同じだ。だがもと