中国で食の安全性への意識が高まりつつある。その流れを受けて、日本の農業技術で作った低農薬、減農薬の「安全」な農産物を中国市場に広めようという動きが出てきている。 シンクタンクの日本総合研究所は2010年末から、日本の優れた農業技術・ノウハウを持つ種苗メーカーや農業法人、植物工場などの中国進出を支援している。 中国では江蘇省蘇州市の「蘇州太湖国家観光リゾート区管理委員会」、同省張家港市の「張家港市現代農業模範園区管理委員会」と協力関係を築き、日本では三重銀行と協定を結んだ。中国進出に意欲ある三重県の農業・食品関連事業者と中国との橋渡しを行う。 目指しているのは、日系企業が「中国で生産し、中国で販売する」ことである。これまでの「中国産の安い農産物を日本に輸出する」モデルとは異なる。 中国では経済成長に伴い富裕層が急増し、付加価値の高い農産物・食品に対するニーズが高まっている。そのニーズが日本の