オランダと聞いて何を連想するだろうか。風車?チューリップ?もちろんそれもあるが、意外なことに農産品の輸出で世界第2位なのだそうだ(1位は米国)。オランダは、元々灌漑によってできた国土なので土地が痩せている。緯度も高いので日照時間が短いなど、農業面のハンデは大きい。どうやってそれを乗り越え、世界第2位になったのか。原動力となっているのがITである。 「オランダの食糧自給率は2割程度。EU域内は関税がないので、自国民のための食料を輸入し、高く売れるものを輸出している。戦略的にそうしているので、日本が同じことをするのは難しいかも知れない。しかし学ぶべきことは多い」。10月28日に開催されたIPAフォーラムの基調講演に登壇した経済産業省情報処理振興課の高橋淳課長は、こう語りかけた。「経産省としても、そういった”IT融合”、つまりITのほかの産業での利活用を促進する施策を打っていきたい」(同)。具体