2杯目のコーヒーを注ぐブリファニさん。コーヒーテーブルは、エチオピアの世界遺産ファジル・ゲビ(エチオピアの都市ゴンダールにある王宮群が立ち並ぶ小高い丘)を模したもの。テーブルの左端には乳香、真ん中にはコーヒー豆が置かれている 東京・葛飾にある日本唯一のエチオピアコーヒー専門店、エチオピアンコーヒーハウスは定期的に、エチオピアの伝統儀式「コーヒーセレモニー」を開く。エチオピア人で店のオーナーであるダウィット・ギルマさんは「コーヒーセレモニーは、日本の茶道よりもカジュアルに参加できる。だけど、もてなす側は、準備に時間がかかるし、力仕事もある」と語る。エチオピアではいまも、都会から田舎まで多くの家庭でコーヒーセレモニーは毎日行われているという。 ■作法は母から娘へ受け継ぐ この店でコーヒーセレモニーを担当するのは、エチオピア人女性の宇都宮ブリファニさんだ。「コーヒーセレモニーの作法は伝統的に母か