AIロボットとの共生社会を楽観視できないと考える哲学者の久木田水生氏。彼が開発に携わる人びとに提示する「新たな論点」とは。 『CATALYST』では以前、アンドロイド研究の第一人者である大阪大学の石黒浩教授と共同研究を進める哲学者、小山虎助教を「ロボットと人間の共生社会は実現するか」というテーマで取材した。 小山氏は取材で、実現の可否を決めるのは「ロボットに責任を課すことができるか否か」であると語った。そのような共存社会に向けて、過渡期にある現在の社会においても、そのことが論点になっている。 「自動走行車」に関する国際的な動きにおいては、グーグルやメルセデス・ベンツなどのメーカーらが、自動走行中に起きた事故責任をすべて負うとするポリシーを公表している。 国内でも昨年(2015年)には「ロボット法学会」の設立準備研究会が立ち上がり、ロボットとの共生社会における新しい交通ルールなどが話し合われ
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