「『2ちゃんねる』さえなければ、と思った。ネットの怖さをもっと分かってほしい」−。インターネット掲示板での中傷で退学者が出るなどの被害を受けた学校法人「湘南ライナス学園」(神奈川県小田原市)。吉崎真里学園長は、いわれのない誹謗(ひぼう)中傷に翻弄(ほんろう)された2年間を、苦渋の表情で振り返った。 「ライナスのやりたいことは洋服屋、カランの店の労働力探し」「奪い取った入学金は洋服屋の仕入れ金として消えていきます」「学園長が精神異常者」 LD(学習障害)などで一般の学校で居場所のない児童生徒を受け入れる同学園が開校してから半年後。平成17年11月から始まった誹謗中傷の書き込みは、生徒の就労訓練などのため運営されている婦人服店をターゲットにして始まった。吉崎さんへの個人攻撃もエスカレートしていった。 これらの書き込みは昨年末に名誉棄損で罰金刑を受けた元生徒の父親のものと確認されているが、ネット