いま、企業のシステム開発プロジェクトでは、「アジャイル」[注1]方式の採用が本格化しています。Webアプリケーションなどスピード重視の開発案件が増えたからです。アジャイルは、開発途中での仕様変更などに柔軟かつ迅速に対応することを重視したやり方の総称です。一方、事前に仕様を詳細なレベルまで詰めておく、プロセス重視・手続き重視の従来方式を「ウォーターフォール」[注2]と呼びます。アジャイル開発は、ウォーターフォール開発よりも簡単そうに見えますが、安易に取り組めば失敗します。本連載の第1回では、アジャイル開発の経験が豊富な3人に、現場の様子を語ってもらいました。(聞き手は、池上俊也=日経SYSTEMS)