目的:A 病院病棟看護師の手指衛生についての認識や実施状況を調査し、今後の院内感染防止活動の示唆を得ることを目的とした。 方法:期間は2017 年3 月~ 4 月。対象者は病棟看護師15 名。 日勤業務に就いている看護師1 名に観察者1 名が30 分間同行し、直接観察法を用いて看護行為に伴う手指衛生を行うタイミングと手順について観察した。また、手指衛生の5 つのタイミングについてアンケート調査を実施した。 結果:手指衛生の実施率は72.7% であった。患者に触れる前より後の実施率の方が高かった。手順の遵守率は、アルコール手指消毒剤が3.8%、手洗いが12.1% であった。実践できない理由で多かったのは「忙しい」で11 名が回答した。 考察:手指衛生の手順が遵守できないのは、認識の低さが影響しているといえる。不十分な手指衛生行動を自覚できるような啓発活動が必要であり、適切な手指衛生が習慣化で