環境省は23日、徳之島北部の林道で国の天然記念物トクノシマトゲネズミ7匹の死骸が今年10月に見つかり、死因はネコによる捕殺とみられるとの調査結果を発表した。トクノシマトゲネズミの死骸が一度にこれほど大量に見つかった例はなく、同省徳之島管理官事務所の職員は「深刻な事態。島民にはより一層、ネコの適正飼養をするようお願いしたい」と訴えた。 死骸が見つかったのは天城町の与名間林道で、10月27日朝に通行人が発見した。同事務所職員が調べたところ、林道の約750メートルの区間にトクノシマトゲネズミの死骸7体を確認した。前日に死骸はなかったことから、26日夜から翌朝にかけて殺されたとみられる。 同事務所は死因を特定するため国立環境研究所へ遺伝子検査を依頼。林道にネコ捕獲用のわなと自動撮影カメラを設置したところ、10月29日、ネコ1匹が捕獲され、ネコのふんからトクノシマトゲネズミの体毛が見つかった。遺伝子