今年から弁護士として始動する林純子さん。最高裁司法研修所での司法修習中、礼拝とヘジャブ着用が認められた=竹内紀臣撮影 司法試験合格者が学ぶ最高裁司法研修所(埼玉県和光市)の空き教室で昨年、司法修習生がイスラム教の礼拝を許された。イスラム教徒(ムスリム)の女性が頭を布で包む「ヘジャブ」の着用も認められた。初めてとされる対応だった。 この修習生は林純子さん(36)=東京都。修習を終え、今年、都内で弁護士になる。法律家を志した原点に、かつて言われた忘れられない言葉がある。 2002年秋、大学生だった林さんは就職活動をしていた。ある文具会社で面接終了後、採用担当者に話しかけられた。「君の評価は高い。でも、それを着けたままだと、弊社の規則に引っかかる可能性があります」 この記事は有料記事です。 残り1577文字(全文1852文字)