人はみな幸福になりたいと思っているが、なかなか幸せになれず思い悩むものだ。その源をたどる度に「有り難い」ということを忘れているからではないかと思う。「愚痴を言うな。不平不満を口にしていては、いつまでたっても幸せになれないよ」と、母が教えてくれたのを思い出す。 私たちは「ありがとうございます」と平素よく口にするのだが、「有り難い」の本当の意味が分からず使っているようだ。「今有る」ことがどんなに「難しい(大変な)こと」かを知らずに愚痴ばかり口にしていないか。 いくらお金を持っていても、「有り難い」ということの意味が分からぬ者に幸せは訪れまい。いつもそう思うのだが、素晴らしい一文に出会った。 《細胞1個の核に含まれている遺伝情報は32億個の科学の文字で書かれているが、その情報量は千ページの本にすると3200冊に相当する。それほど膨大な情報が、1グラムの2千億分の1でしかない細胞の核の中に書かれて
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