『ユリイカ』2023年11月臨時増刊号「総特集=J.R.R.トールキン」購入に伴い、同誌1992年7月号のトールキン特集号を棚から引っ張り出して併読している。前者は今日ならではの視点(木澤佐登志『トールキンを読むシリコンバレー』、井辻朱美『ファンタジーの祖型はなぜトールキンなのか』など)もあるが、新しい視点が得られるというよりは、見え方が変わるといった方が正しいか。古典だけに時代が持つモラルの変化や読みて自身の状況により、その色彩が変わる。今年に入ってから部分的とはいえ、トールキンやC.S.ルイスを読み直していることもあり、今回の特集は個人的にタイムリーというか不思議な縁を感じるものであった。今年の3月には、個人サイトのデータベース上にトールキンとサイケデリック(ロック)・ムーヴメントの繋がりについて調べた成果をアップしていたので、せっかくだからこちらに転載(ちょっと加筆修正あり)した。