人それぞれに読む文章の好みというのはあるものだが、私が特に好む文章の一種が、さりげない引用や暗喩や仄めかしに富んだ文章だ。はっきりと『○○みたいな××』などと言わずに、それとなくキーワードをちらつかせたり不自然なルビを振ったりといった少々回りくどい手段で本文とは別のあるテクストの存在を指し示す、そういった技巧が凝らされている文章が私は好きだ。 この手段は回りくどい手段であるから、筆者の意図が読者にひとかけらも伝わらないことが意図されているわけでもなく、さりとて筆者の意図が100%読者に伝わってしまうことが意図されているわけでもないのだろう。だから、引用や暗喩や仄めかしは、明晰で浅薄な知性よりかは、いささか韜晦で深重な知性と相性がいい。例えばみそ氏やしましま氏の文章などは、引用や暗喩や仄めかしが深重さと嚙み合っている文章として、ひとつの理想形として私には記憶されている。あなたが読んでどう思う
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