温泉やお風呂にて湯けむり漂う洗い場に響く木桶の音。 日本の情緒あふれる情景の一つです。 古来より親しまれてきた木桶は、その高い技術と優しい質感で、新鮮さを伴なった新しい道具としての価値を私たちに教えてくれます。 その香りや、肌触りに癒された方もいるのではないでしょうか。 自宅で、使えたらいいのに、と思っている方もいると思います。 今回は、古くて新しい生活道具「木桶」の素晴らしさやお手入れ方法、おすすめの商品をご紹介します。 木製風呂桶の歴史 木桶とは木でできた蓋のない入れ物を指します。 曲げた木を竹皮や銅などの「箍(たが)」で締める形状のものを桶といいます。 初めて文献に登場するのは室町時代。 以来、おひつ、すし桶、手桶、棺桶など、人々の暮らしに密着したさまざまな道具として使われてきました。 もちろん風呂桶もその一つ。 木桶は、木目の細かい樹齢100年ほどの木材を用いて作られ、手入れを繰り