部下をいかに上手にマネジメントするか。この重要テーマを扱った啓発書は星の数ほどある。本書の独自性は、主張の徹底ぶりと、著者への信頼感にあるといえるだろう。 「営業は、こちらに興味のないお客さまの心を、いかに振り向かせるかが勝負です。上司と部下の関係も同じです」。自動車セールスの世界で驚異的な実績を挙げた著者は、こうさらりと言い切る。 部下に声をかけるときは、必ず「○○さん」と名前を呼んでから話す。自分の成功体験を話すのではなく、相手の悩みに「わかるよ。自分もそうだった」と共感を示してから、アドバイスをする。このあたりはまだ、「なるほどやってみようか」という気にもなりやすい。しかし、失敗した部下に対する以下のような対処はどうか。 「あなたにもっとアドバイスすればよかった。そうできなくてごめんなさい」「私がその場にいればお手伝いできたのに。これは私のミスでもあります。申し訳ないです」 字面を追
![『部下を「お客さま」だと思えば9割の仕事はうまくいく』林文子著](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d862f1a515d533a132dd4b90121b8fba7f8ec937/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpresident.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F9%2Ff%2F1200wm%2Fimg_9f024cf3419bcf7d7b8f697a71be423411308.jpg)