この画像を大きなサイズで見る iStock 同じ場所に2度落雷が起きることはないと言われるが、ここでそんな常識は通用しない。ベネズエラ北西のカタトゥンボ川がマラカイボ湖に流れ込む地点では、1時間に走る稲妻の数は3600本、1分間に最大28回もの落雷が起きる。1回の閃光の放電量は電球1億個分と言われており、間違いなく世界で最も電気を帯びた場所だろう。 「マラカイボの篝火」や「終わりなき嵐」など、カタトゥンボの稲妻は様々な異名で呼ばれている。この辺りは、夜な夜な嵐が続くという尋常でない特徴で知られており、カタトゥンボ川に直撃する稲光は、その頻度ゆえに航海の目印に使われてきたほどだ。 科学者の見解によれば、世界でも類を見ない頻度の雷は、風のパターンと地形が原因であるらしい。狭い地域に繰り返し雷が発生することから、ベネズエラの大気現象は世界最大の単一の対流圏オゾン発生器であると考えられている。 S