日本の「高度成長期」とは、それ以前にはなかった工業化手法である「ビックプッシュ型工業化」によるものであり、日本はすでに先進国に追いついたのだから、これ以上の高度発展はないのである。 タネ本 なぜ豊かな国と貧しい国が生まれたのか 作者:ロバート・C・アレンNTT出版Amazon 第二次世界大戦までの日本経済 日本の1870年から1940年までの1人あたりGDPは、737ドルから2874ドルと成長した*1。これは飛躍であった。 しかし、一人あたりの所得の成長率は1.5%をわずかに上回るものであり、当時のアメリカ合衆国の成長率と変わらない。 そして、そのころアメリカは、一人あたりGNPは6838ドルと、イギリスの一人あたりGNP6856ドルに続く、経済大国であった。 だから、単純計算すれば、1950年以降も同じ成長率であったなら、アメリカ合衆国に追いつくには327年を要する。 貧しい国が貧しいま