平成に登場して、すっかり当たり前の存在になったコンパクトデジタルカメラ。いったいどんな進化を遂げたのか。改めて振り返る パソコン、スマートフォン(スマホ)と並んで、平成に生まれて一気に普及したのがデジタルカメラだろう。平成初期に登場した革新的な製品が世間にインパクトを与え、それ以降数多くのメーカーからさまざまな製品が登場して広く普及していった。今ではあたりまえになったデジカメはどう生まれ、どう変わっていったのか。コンパクトデジカメにフォーカスをあて、その進化を追っていく。 活気あふれる平成前半 個性的すぎる「迷機」も 一般消費者にデジカメを普及させた立役者として知られているのが、カシオ計算機が平成7年(1995年)に発売した「QV-10」だ。ヒットの要因は、背面にカラー液晶を搭載したこと。「背面液晶でライブビューを見ながら撮影でき、撮影した写真がその場ですぐに見られる」というフィルムカメラ