子供時代、大人の宴会の席に同道すると、そこには意地悪な大人がいるもので、面白半分で清酒やビールを奨め、一口飲むと、清酒でもビールでもその「不味さ」に閉口したものです。大人になったらこんなゲテモノ、決して飲むまい、と思ったのです。 でも、あにはからんや、私はお酒好きの大人になってしまいました。切っ掛けはやはり大学入学当時の新歓コンパ、合同コンパで、お酒が飲める環境になったことですね。まずは私はビールのトリコになりました。その時期は、日本の在来型の銘柄だけでなく、本場ドイツ風のビールが販売されていました。Ma¨rzen (メルツエン)ビールとか。「喉越し」が良い、悪いと一丁前の文句を垂れる嫌な学生でしたね。ウヰスキーも案外好きでした。入学一年後、私の従兄弟である人が受験のために私の下宿にやってきたとき、私はすっかり忘れていたのですが、彼にウヰスキーを勧めたようで、後年、彼の父である伯父から、小