きつねとタヌキは化かすモノ。江戸のタヌキは揚げ玉で、浪速のタヌキは「そば台のキツネ」なのだ。ちょっとややこしかったかなァ? それはさておき、江戸の落語で花見のシーンてぇと必ず出てくる飛鳥山(あすかやま)のすぐそば、王子権現のならびの名店「越後屋」にもちょいと変わったタヌキがおった。 凄い人気店なのだ、2時台というのに家族づれがどんどん入店 しち面倒くさい理屈はヌキで、そばという料理をストレートに楽しめる店が繁盛するっていうのは素晴らしいことだ。 越後屋さんのロケーションは、王子の駅から結構歩く。路面の店とはいえ、決して最強の立地なんかではない。でも、並のそば屋なら静まりかえっているゴールデンウィークの3時前だというのに、地元のお客さんは三々五々家族連れで越後屋さんの扉を開ける。 王子の住民にとって、越後屋さんの蕎麦を食べるてえことが、もう生活の一部になっているんです。 実はガイドはここらあ