宇宙航空研究開発機構(JAXA)の筑波宇宙センター(茨城県つくば市)で温室効果ガスを観測する人工衛星「いぶき」の管制業務に携わっていた佐藤幸信さん(当時31)が自殺したのは、過重な業務負担などによる精神疾患が原因だとして、土浦労働基準監督署(同県土浦市)が労災認定したことがわかった。遺族側代理人の川人博弁護士らが3日、記者会見して明らかにした。 佐藤さんは、2010年4月にソフトウェア開発の「エスシーシー(SCC)」(東京都中野区)に入社。15年からグループ会社「宇宙技術開発(SED)」に出向し、同社がJAXAから請け負った「いぶき」の管制業務に携わっていた。16年10月、自宅で自殺した状態で発見され、遺族が17年6月に労災を申請していた。 川人弁護士によると、土浦労基署は、佐藤さんが人工衛星の管制業務に加えて人工衛星のスケジュールを管理するシステムのソフトウェアの開発も求められるといった