地上デジタル放送への完全移行が24日に実施されると、ラジオでテレビ音声を聞くことができなくなるため、視覚障害者らが困惑している。全日本視覚障害者協議会(全視協)の山城完治総務局長は「国策のためにテレビから置き去りにされ、寂しい」と肩を落としている。 視覚障害者の多くは、テレビ音声を受信できるタイプのFMラジオを愛用してきた。ラジオでテレビ音声を聞けるのは、テレビがアナログ放送だったためで、地デジ化でアナログが停止されると受信不能になる。 厚生労働省の調査では、視覚障害者の情報入手手段の1位はテレビで、66・0%(複数回答)に達した。