[ニューヨーク 14日 ロイター BREAKINGVIEWS] 国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は14日、ニューヨークからパリに向けて飛び立つ直前に、ホテルにおける女性従業員への性的暴行容疑でニューヨークの捜査当局に逮捕された。 ストロスカーン専務理事に対するニューヨーク市警の取り調べは、政治と金融の面でより大きな疑問を世界に投げかける可能性がある。この事件は、専務理事のフランス大統領選挙出馬の企てを頓挫させかねないし、世界的なソブリン債務危機の中で重要な岐路に立っているIMFの路線変更につながりかねない。 専務理事は、来年予定されるフランス大統領選で現職のサルコジ氏への対抗馬として最有力との見方が広がっていた。サルコジ氏の不人気と、世界的な金融危機における専務理事の働きぶりが、大統領選で有利に作用するとみられていた。しかし今回の容疑が立件されれば、状況は根底から覆る。 逮捕