東京大の医学系と生命科学系6研究室の学術論文計22本に不正の疑いが指摘された問題で、東大が、分子細胞生物学研究所(分生研)の渡辺嘉典(よしのり)教授が発表した論文5本計23カ所に、図表や画像の捏造(ねつぞう)など不正行為があったと認定する報告書をまとめたことが分かった。1日午後に記者会見して発表する。 渡辺教授は、染色体の分裂に関わる分子機構の解明などで世界的に知られる。不正認定された論文は、2008~15年に英科学誌ネイチャーや米科学誌サイエンスなどに掲載された。実験していないデータを捏造したグラフを使ったほか、ぼかし処理で改ざんした画像を使うなど計16カ所で不正が認定された。