満開の桜が咲く2021年4月、28歳の若さで一線を退き、看護師として新たな道を歩み始めた元アスリートがいた。 女子サッカーなでしこリーグ1部のノジマステラ神奈川相模原でプレーした尾山沙希さん(32歳)は、17年の現役引退後に、看護学校へ進学した。昨年3月に国家試験に合格し、新人看護師としてのキャリアをスタート。コロナ禍の中、2年目を迎えている。 「どんな仕事でもそうだと思うんですが、慣れるまでが大変でした。最初は本当に分からないことばかりで。今も完璧だとは言えませんが、1つずつ業務を覚えるなかで、患者さんのため何ができるのか、先を見据えながらいろいろと考え、日々を過ごしています」 どんなアスリートにもいつかは引退が訪れ、次の人生、セカンドキャリアがスタートする。ラグビーの福岡堅樹や柔道の朝比奈沙羅など、医師を志すアスリートも増えてきているが、それはごく少数。同様にアスリートから看護師という