医療用麻薬の最大手である米薬品メーカー、パーデュー・ファーマ社が販売する鎮痛薬「オキシコンチン」は、強烈な痛みに苦しむ患者を救う“夢のクスリ”となるはずだった。だが、現実には「米国史上、最も乱用されている薬品」のひとつとなっているという。 これは、いま非常事態が出されたオピオイド系薬品の代表格である。“ヘロインのいとこ”とも言われるこの薬は、いかに開発され、爆発的なヒットを記録し、そして、悲劇的な数の乱用者を生み出したのか。その答えの大元には、パーデュー社が吐きつづけた「ひとつの巨大な嘘」があった──。