市場がほぼ確実視していた政策金利0.25%の利上げを、日銀が1月の政策決定会合で断念した。長期に異常なゼロ金利を続けてきた金融政策を正常化するために昨年7月まずゼロ金利を解除、第2段の追加利上げで0.5%を目指したが、政府・与党の反対もあって頓挫した。「日銀VS政府・与党」の構図で語られがちではあるが、本当に好景気なのか――そもそもの疑問が大きくなった。超小幅利上げに反対した側は景気の腰折れを心配している。おかしいではないか。安倍政権は「上げ潮路線」と称して、景気回復による税収増で財政再建は出来ると胸を張っていたのではなかったのか。 次に掲げる四半期ごとの成長率の推移を冷静に眺めれば、ゼロ金利解除前後でトーンが変わったのではないかとの疑問がわこう。国際通貨基金(IMF)の専務理事も、政策決定会合に先だって「急ぐべきでない」と助言していた。 【実質GDP成長率(年率)の推移】% 2005年
![日銀の利上げ失敗と円安・虚構の好景気 [ブログ時評73] | ブログ時評](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/013983fb2265395220c382fa001f1ec7a7671c09/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpds.exblog.jp%2Flogo%2F1%2F200411%2F23%2F91%2Fb0071191.jpg)