佐渡島に住む女の子の一年を追う写真集『未来ちゃん』(ナナロク社)で、老若男女の心をぐっと掴んだ川島小鳥さんは、デジタル全盛の今もなお、フィルムカメラをメイン機として作品をのこしています。その理由は? そして、そもそも川島さんが写真の世界に足を踏み入れたきっかけは?大勢の人で賑わう大阪の写真展会場におじゃまし、お話を伺いました。 取材・文 高木さおり(Re:S) 撮影 濱田英明(Re:S) ー いつ頃から写真を撮られているのですか? 高校二年のときです。その頃、映画がすごい好きで、毎日映画館に行ったりビデオ借りたりして観てたんです。名作からC級映画まで、もう本当に片っ端から。それで、大学に入ったら映画のサークルに入ろうと思って、映画を撮る練習のつもりで写真を撮りはじめました。そのころは、映画監督になりたいなと思ってたんです。 ー そのときは、どんなカメラを使ってらっしゃったんですか? 最初は