前回の続きから。 1回目で、私は「欠損情報=謎を提示することで、読者の興味を惹き、その後で解答を示す」という方法で、シーン、あるいはシークエンスを繋ぐ、という方法説明しました。映像作品やミステリ系の作品では謎を提示することを「伏線」、謎の答えを提示することを「伏線を回収する」などと言いますが、これも「欠損情報の提示によるシークエンスの接続」という技法の亜種だと思って構わないでしょう。 この方法の... ツイッターで仲良くしていただいている、高橋ぽんずさんから「自作の短編をガチでチェックして欲しい」という依頼があったので、このブログでやってみます。というよりも、長さからいって、ツイッター上では不可能でしょう。 依頼をいただいたのは『蜘蛛の糸異聞―カンダタ地獄行―』で、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』をベースにした二次創作です。 基礎情報として、ベースとなった蜘蛛の糸は約3000字の作品、ぽんずさんの