ごくまれにだが、マーケティング上の誇張表現が、本当に現実のものになることがある。Appleが2007年1月9日に発売した「iPhone」は、まさにその実例だといえるだろう。 Appleの共同創設者であり、前CEO(最高経営責任者)を務めた故スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏は当時、「iPhoneは、あらゆる携帯電話機の5年先を行く、魔法のような革新的製品だ」と語っていた。 iPhoneは実際に、技術業界に大きな変革をもたらした。iPhoneの驚異的な人気と、さらに2010年に発表した「iPad」の人気とが相まって、Appleは世界最大規模の時価総額を誇る企業となった。 当時Android OSの開発を手掛けていたGoogleが、Appleの競合相手になり、ライバルだったハードウェアメーカー各社は、iPhoneに似た製品の開発を競って手掛けるようになった。油断していたMicros
![iPhoneの歴史――12の転機(前編)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/80b183e6c09dd918cce0ca67a22438817f40abdc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fee%2Farticles%2F1409%2F12%2Fl_mm140912_apple0.jpg)