携帯ゲーム機で遊ぶ恋愛ゲームのユーザーがこの夏、静岡県熱海市に集結している。ゲーム会社コナミが6月に発売した「ラブプラス+」の舞台となった同市で、仮想の恋人と過ごすという趣向だ。老舗(しにせ)温泉街は、今や仮想空間と現実をつなぐ「異空間」と化している。 熱海の観光の名所「お宮の松」。若い男性が、携帯電話で写真を撮る――。一見普通の観光地の風景だ。 違うのは、男性が持つ携帯電話の画面。レンズの先には誰もいないのに、画面に「彼女」が写る。携帯電話のQRコードに似た「ARマーカー」という30センチ四方のボードを高機能携帯電話のiPhoneで写すと、ゲームの登場人物が浮かび上がる仕組みだ。 ユーザーは市内の観光名所13カ所にある撮影ポイントで、「彼女」と写真を撮り、携帯ゲーム機・ニンテンドーDSを片手に、ゲームに登場する場所を次々と回って、デート気分を味わう。 「ラブプラス+」は、高校生の