他人事とは思えない STAP(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency、刺激惹起性多能性獲得細胞)なるものが発見されたと2014年1月に理化学研究所が発表し、たいへんな騒動になった。 その渦中にいたのが小保方晴子氏だ。この騒動については、毎日新聞科学環境部記者の須田桃子氏が2015年1月に文藝春秋から上梓した『捏造の科学者―STAP細胞事件』(第46回大宅壮一ノンフィクション賞受賞)で真相が詳しく解明されている。 ちなみに評者は当時、大宅賞選考委員をつとめており、この作品を強く推した経緯がある。その後、小保方氏は、2016年1月に講談社から『あの日』を発表したが、感情的に須田氏に反発するだけで『捏造の科学者』が具体的かつ実証的に提起した問題には何一つ答えていなかった。 それだから、『小保方晴子日記』については、たいした期待をせずに読み始め
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