政府が2021年の通常国会に提出した法案資料に誤りが多発し、中央官庁が原因究明と再発防止策に追われている。原因を探ると法案作成を効率化する新システムを構築したものの、効果を発揮させるための運用を徹底していない実態が見えてきた。 代わりに現場で重宝されたのはジャストシステムのワープロソフト「⼀太郎」だったが、誤りの原因はワープロソフトの利用そのものではない。「仏つくって魂入れず」の状態を放置してきた点は、政府のデジタル改革の先行きに不安を抱かせる。 国の最新法令データ目指した「e-LAWS」、更新が追い付かず 誤りが最初に問題となったのは、2021年5月12日に国会で可決成立したデジタル改革関連法案。「電気通信回線」とすべきところを「電子通信回線」とするなどの誤りが、5本ある新法や法改正案のうち4本で45件見つかった。国会への報告が遅れただけでなく、その後に提出した正誤表にも誤りがあり、法案
![「一太郎」に罪なし、134件の法案誤り続出で政府デジタル変革に黄色信号](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c595082b25cd83a334d4d2975e7cf33b8d7e3628/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fatcl%2Fnxt%2Fcolumn%2F18%2F00989%2F051200053%2Ftopm.jpg%3F20220512)