SaaS(Software as a Service)の契約交渉の在り方が変わってきている。ベンダーが公共サービスのような料金オプションを導入し、顧客を囲い込んで長期契約を結ぼうとしているからだ。またベンダーは、カスタマイズ性の高いアプリケーションをサポートするとともに、技術パートナーのエコシステムを構築して関連アプリケーションを充実させることで、他社への乗り換えを困難にしようとしている。 「最近まで、SaaS製品の多くはかなり基本的なもので、乗り換えるのは簡単だった」とForrester Researchのアナリスト、リズ・ハーバート氏は語った。「ベンダーは今、アプリケーションを非常に容易にカスタマイズできるようにすることで、乗り換えを困難にしようとしている」。またベンダーは、大幅なボリュームライセンス割引を用意することで、顧客に長期契約を(場合によっては5年にもわたる契約を)促そうとし