三重県松阪市内の基幹3病院が6月1日から、救急車で運ばれたが入院しなかった軽症患者に対して、7700円を徴収する。救急出動件数が増加し、救急医療体制が逼迫する懸念が出ていることを受け、軽症者による救急車の利用を抑制する狙いがある。市民からは賛否の声が上がっている。(松岡樹、佐々木主税) 対象は、松阪市の済生会松阪総合病院、松阪中央総合病院、松阪市民病院。軽症患者からは、紹介状なしで受診した場合に請求する「選定療養費」として7700円を徴収する。学校での熱中症や交通事故などは徴収されない。 同様の取り組みは伊勢赤十字病院(伊勢市)で2008年から行われているが、地域の基幹病院が足並みをそろえて徴収するのは全国的に珍しいという。 松阪市が22年4~6月に行った調査では、3病院に救急搬送された患者で入院した人の割合は、平日の昼間で50・6%。休日・夜間の場合は37・1%だった。 松阪地区広域消防