高校生に対する企業の採用選考が16日、解禁され、全国の企業で面接が始まった。今年は新型コロナウイルスによる休校で高校の進路指導が進まず、政府が解禁を1か月遅らせるなど異例の就職活動に。業界によっては求人数が大きく減っており、生徒らは昨年より厳しい採用環境の中で選考に臨む。 東京都港区の都立芝商業高では、3年生184人の半数が就職を希望。コロナ禍で求人数が見通せず、生徒の応募企業を決める時期は、例年より1か月ほど遅い8月下旬にずれ込んだ。一部の生徒は、解禁初日の午前中から面接を受けており、終了後は高校で教員に報告する。 林修校長(60)は「ホテル関係や販売職などの求人が減った。来た求人の中から選ぶしかないのは気の毒だが、それでも生徒は頑張って就活をしている」と語る。 厚生労働省によると、7月末時点の高校生への求人数は約33万6000人(前年同期比24%減)で、10年ぶりに減少。求職者数は約1