平成の大遷宮で、修繕工事が進む出雲大社(出雲市大社町)で29日、国宝・本殿の大屋根特別拝観が始まった。大屋根の3割ほどが檜皮(ひわだ)に覆われた状態で、参拝者は、60年ぶりに姿を現した屋根の構造材と合わせ、間近で見る大屋根の迫力に圧倒されていた。 約600平方メートルの大屋根に檜皮をふく作業は1月に始まり、国内で出雲大社だけで使われる四尺皮(長さ約120センチ)をふく作業が完了。現在は3尺5寸皮(同105センチ)をふく作業が進められている。 初日は900人が見学し、大屋根が見渡せる高さ約10メートルの足場で、檜皮の枚数、サイズなど修繕について、神職の説明に熱心に耳を傾けた。 広島県東広島市から家族で訪れた公務員の景山文雄さん(64)は「これだけの檜皮を集めてふく技術に驚かされた。ただ、ただすごい」と、感動した様子で話した。 大型連休中の特別拝観は5月8日まで。拝観時間は、午前9時か