坂口恭平の熊本脱出記(1)あの日、東京で感じた「予兆」〜そして家族の待つ熊本へ 「新政府」総理大臣が緊急特別寄稿! 日本には、実は2人の総理大臣がいる。ひとりはもちろん、「現政府」の安倍総理。もうひとりは「新政府」の坂口恭平である。 これは冗談ではない。新政府とは3.11を機に、現政府が機能していないことを悟った坂口が、誰からも頼まれていないのに勝手に設立したものである。しかも0円で。(この経緯はベストセラーとなった彼の著書『独立国家のつくりかた』に詳しい) 3.11後、東京を引き払い、故郷の熊本で活動を続けてきた坂口は、期せずして今回の熊本地震に遭遇することになった。そのとき何を見、何を考えたか。瞠目のリアルタイム・ドキュメント。全4回、一挙公開! TEXT 坂口恭平 2016年4月14日 その日は突然訪れた。 前日の2016年4月13日、熊本市中央区新町の自宅で妻フー、娘アオ(7歳)、