日直のボウシータです。前回にひき続き、〈正しいことを、自動的に、声高に言う人たち〉の話です。 先日も「萌えキャラ満載の男子用ライトノベルは女をオブジェ化し家父長制に利する男権的コンテンツであるから、批判されるべきである」的な糾弾発言を、表現をめぐる学術シンポジウムの場で耳にしました。 この発言をしたのはXさんという学者で、昨今のライトノベルにも通暁していらっしゃいます。「正しいもの」ではない文学作品を見つけたら、黙っていられない。胸毛ボーボーに勇ましい口調で差別を糾弾する。ライトノベルやオタク文化のなかにあるさまざまな表象を、「大義」にのっとって、これは合格、これは失格、と仕分けできる勇ましい人でした。 この専門家によれば、戦前のある少女雑誌の編集方針には、大いに批判されるべき点があるそうです。それはなにかというと、編集部が「わが誌は投稿欄に投稿する読者たちをプロの作家にしない、したことが